Christian Diorのオートクチュールに印象派の作品の影響を見つけた本

Dior Impressions: The Inspiration and Influence of Impressionism at the House of Dior

1950年代にNEW LOOK(ニュールック)と呼ばれたデザインで女性服に革命を起こしたとされるChristian Dior(クリスチャン・ディオール)と、印象派の絵画の関係性を探求した一冊、Dior Impressions: The Inspiration and Influence of Impressionism at the House of Dior をご紹介します。

クリスチャン・ディオールはフランスのノルマンディー地方のグランヴィルで育ちました。幼いころから肥料会社の父親の影響があってか、花を愛し、自宅の花壇で母親と共に花の世話をしていたといいます。

この花への愛は、後のクチュリエとしてのキャリアで、本の表紙のドレスのようにプリントや装飾といった形で彼の作品に表れてきます。

また、クリスチャン・ディオールは生まれ育った土地の自然風景をも愛していました。

その土地の自然の風景は、印象派の芸術家達が好んだもので、彼がデザインしたドレスには、印象派の絵画のエレガントさや、自然、光、色などの共通したテーマを通した関係性といった、芸術家の作品とのつながりが見て取れると言われています。

この本では、芸術とファッションの間のリンクを示すような、約44の風景や花、人物などの印象派の作品と、約47着のドレスの写真が掲載されています。

絵画は、モネ、ルノワール、マネなどの有名なアーティストの絵画作品から、デガの彫刻まで収められています。

ドレスはその多くがクリスチャン・ディオール自身がデザインしたものですが、Raf SimmonsなどのDiorの他のデザイナーによる作品も掲載されています。

表紙のドレスは、アローライン・コレクションの作品

クリスチャン・ディオールは、ドレスのラインをテーマにしてコレクションを発表していました。

表紙のドレスは、1956年に発表されたアローライン・コレクションの1つです。

バラがプリントされたこのドレスは、「フランスのバラ アフタヌーン・ドレス(Rose de France Afternoon Dress)」と名付けれたドレスで、タフタ素材で作られたドレスです。

バラの花と葉の色合いが美しく、表紙だけでも目を引く一着ですが、本書の129ページには全体の写真が掲載されています。

上身頃は胸元が、Vラインに大きく開いたカシュクールのデザインになっていて、袖がまた素敵なデザインになっています。

本書をご購入されたら、ぜひ見てみてくださいね。

この本のテーマである、印象派の芸術作品との関連性を表す作品として、128ページにはルノワールのバラの作品が掲載されています。

私のお気に入りはスズランの可憐なドレス

この本の中で私のお気に入りのドレスは沢山あるのですが、22ページに掲載されているスズランのドレスをご紹介します。

このドレスは、1957年に発表されたリバティーラインの作品になります。

ドレスの名前は「Muguet Dress」でMuguetとはもちろん、スズランのことです。

白のコットン・オーガンジーに、胸元とスカートに可愛らしいスズランのベルフラワーが縫い付けられた一着。

ウエストのリボンもキュートなドレスです。

昼夜を問わず着用できるドレスとしてデザインされています。

13ページにはこのスズランの花がクローズアップされている一枚がありますので、こちらもお見逃しなく!

ドレスが好きな方、美しいものをご覧になりたい方におすすめの一冊です。

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